抗菌コンクリート研究会第19回定時総会が開催
2015年7月29日(水)、ホテルアジュール竹芝において抗菌コンクリート研究会の第19回定時総会が開催されました。
総会の冒頭、栗原靖夫会長より「下水道普及率が2014年3月末で77%に達した一方、1960年代以降に敷設された管渠や下水道施設が老朽化し改築更新の必要性と、抗菌コンクリート工法は下水道施設や管渠の長寿命化に適した技術であること、また、(公財)日本下水道新技術機構の建設技術審査証明の3回目更新作業が完了したことを踏まえ、ライフサイクルコスト低減への抗菌コンクリート工法の優位性を役所、コンサルタント、ゼネコンへ示し、更なる普及活動を進める。」と挨拶されました。
総会では、2014年度事業報告・収支決算報告及び2015年度事業計画案・収支予算案が全て承認されました。2014年度の事業報告においては、抗菌剤ゼオマイティとして(公財)日本下水道新技術機構の建設技術審査証明の更新、(公社)日本下水道協会主催の管路資器材研修会・中日本地区(岐阜、名古屋、京都、大阪)への参画、抗菌コンクリートの実績は製品用途で前年比106%、現場打ちコンクリート用途で同196%、累計出荷トン数は19万4千トンになったことが報告されました。2015年度の事業計画として、役所での技術セミナーの開催、昨年度に続き下水道管路資器材研修会・西日本地区(高松、広島、熊本、福岡)への参画、曝露試験の実施、日本下水道協会の抗菌コンクリート製品認定工場数の増加を目指すことが承認されました。
また、今回の総会で就任した粕谷英孝新会長(株式会社シナネンゼオミック取締役営業開発部長)より「2020年開催東京オリンピック・パラリンピックに向けた建設需要や、老朽化した下水道管渠の再構築、海外からの引合いを含め、抗菌コンクリート工法の普及、促進に努める。」との抱負が語られました。
総会終了後、招待講演として「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靱化大賞)2015」特別顧問賞を受賞した、ジオ・サーチ株式会社 冨田洋代表取締役社長より、同社が開発した路面下空洞化探査システム「スケルカ」についてご講演頂きました(演題「知られざる路面下空洞化問題とインフラ内科医の挑戦」)。